横浜都筑低山トレイル
横浜に戻って3か月、ようやく暖かくなってきたので、久々にトレッキングの再開をしようと色々思案を巡らせた結果、まずは地元の横浜都築の低山を巡るコースを選んでみた。神奈川にも丹沢や鎌倉など自然や歴史を感じられるコースが多々あるけれど、なまった身体のリハビリにはこんなところ最適かなという気持ちです。横浜と言えば、ほとんどの人が思い浮かべるのが、「港」「桟橋」「中華街」など、異国情緒と海の街をイメージすると思うけど、都筑区や青葉区などの北部は、もちろん港もないし、海も見えません。それでも、遊歩道をつないだ公園や里山など、古くからの地形を大事にしながら、新しい街並みを見せる自然を楽しみながらのトレイルが満喫できる。
今回選んだコースは都筑の山と桜を楽しめて、かつ区内を巡る遊歩道を可能な限り使えるルートを選んでみた。スタートは鴨やアヒル、カワセミなどの野鳥がいるオアシス徳生公園だが、ここから遊歩道「くさぶえのみち」を中川方面へと向かうと左手上に、牛久保西公園が見えてくるので、そちらへ向かって遊歩道を登っていこう。
公園沿いの道は向かい側の都筑小学校との間の遊歩道が「桜の小路」と呼ばれ、ちょうど満開の桜が青空に映えて、入学式帰りなのか記念写真を撮る人の姿も見受けられる。小学校の脇を西に折れてそのまま遊歩道を歩くと左手にダンダンを下った先に小高い里山の姿が見えてきた。こちらが今日の最初の目的地の中川八幡山(標高36m)だ。頂上周辺は広場のように整備されており、中央付近には何を意味するのかよくわからないけど、4つの石柱のモニュメントに桜の木が植えられていて、お花見にはうってつけの場所ですね。


休憩がてら、少し花見を楽しんだ後は次の目的地の新池辺富士(標高66m)に向かおう。頂上の広場を下って少し民家の間の道を行くと、再び都筑中央公園西側の遊歩道「ささぶねのみち」に出るので、しばらくこの道を楽しもう。多少のアップダウンもあるが、こちらは木陰道がずっと続くので、夏場でも陽を避けながらのトレッキングが楽しめる。さらに途中には鴨池公園、葛ケ谷公園など比較的大きな公園も点在しているので、途中疲れた時には、こちらで一休みも良いかもしれない。葛ケ谷公園を抜けると右手に都筑ゴミ処理場の大きな煙突が見えてくるので、そちらに向かって右手に折れ新横浜元石川線の道路をまたぎ、東方公園方面へ向かおう。ここからは残念ながら遊歩道からは外れるが、東方公園脇の「水と緑の散策マップ池辺の社寺と谷戸をめぐるコース」に入り、畑の中と民家の間を抜けて中原街道に向かう。街道沿いのラーメン屋さんの先の小路を登ってしばらく進むと新池辺富士が右手に現れる。一見は竹藪で、他の方達も言うように登り口がはっきりしないので、要注意だ。また、こちらほんの10m程度上るだけだが、整備もされていないので、足元も要注意だ。残念ながら、こちら山頂は整地されているわけでも無く、眺めが良いわけでもないのだが、国土地理院の三角点が存在しているので、今回の三山でこちらだけは景色を楽しむというよりは、登頂したという達成感を味わう場所だった。登頂というよりは斜面をよじ登るが正しいかもしれないが。




そして本日の最後は都筑区最高峰の川和富士(標高74m)だ。新池辺富士からは再び中原街道を目指し、そこを超えたら辺り一面田園風景が広がる池辺市民の森、都筑ハーベストの脇を通って都田公園を目指す。こちらも広いグランドやレストハウスもあり、大きな公園のひとつだ。その脇の遊歩道「ゆうばえのみち」を辿れば、すぐそこに都筑の最高峰川和富士がその雄姿を見せる。一帯は広い公園になっているが、南東の端に我らの川和富士がでんと佇んでいる。元々港北ニュータウン開発で消滅したものを1986年に再現されたものなので、登山というより階段を登っていく感じだが、頂上は360度の視界が開けてるので、遠く本物の富士山からみなとみらい21、新宿副都心と高層ビルのない都筑区では絶好のビュースポットだ。とりあえず、この景色を楽しみながら、コーヒーで一服は近場で味わえる最高の贅沢と言えよう。



帰りは久しぶりのトレッキングで大分疲れも溜まったので、最寄り駅の横浜市営地下鉄「都筑ふれあいの丘」駅まで歩いて地下鉄を使って帰ることにした。さて、今日の都筑低山トレイル(山と言えるかは微妙だが?)は横浜駅から地下鉄で30分程の近場の約3.5時間の行程だが、皆さんにもぜひ一度都筑に足を運んで、楽しんでもらえたらうれしい。