大楠山トレイル(前田川から衣笠へ)
GWも明けた5月中旬、以前から訪ねたかった横須賀の浄楽寺とそれに続く大楠山を訪れた。神奈川は丹沢や箱根などトレッキングを気軽に楽しめる山々が多いのだが、他方で横浜から三浦半島、伊豆方面へと海岸線が続く地形にも関わらず、思いのほか海を眺めるトレッキングとうコースが少ない。鎌倉方面や前回の弘法山で山頂から海岸線の素晴らしい景色を眺めるのも、神奈川のトレッキングらしくて良いなと改めて感じた。そこで、今回は運慶の仏像が所蔵されている浄楽寺をスタート地点に、三浦半島を逗子方面から衣笠へ抜ける大楠山からの眺望と合わせて、楽しむことにした。
小田急線の逗子・葉山駅からバスで葉山の海岸線へと向かい途中葉山御用邸前などを通りながら、浄楽寺バス停で下車すると、目の前にすぐ浄楽寺の駐車場があり、石段を上ると本堂が現れる。本堂のお参りの前に、まずは裏手の拝観堂にて仏像を拝観しよう。お堂は思ったよりは小さな建物だが、中に一歩足を踏み入れると中央に阿弥陀如来坐像、左右に観音菩薩、勢至菩薩、不動明王、毘沙門天が控え、狭いが故にその圧倒的な迫力と繊細さを目前で味わうことができて、素晴らしさを単横することができた。運慶の仏像は22体のうちの5体を一堂に楽しめるという意味でも、ぜひ一度足を運んでもらいたい。拝観後は本堂で今日の道程の無事を祈念して寺を後にし、前田川遊歩道方面へと足を進めた。


浄楽寺を出て、バス道路を少し戻ると右手に前田川方面へと折れると、川底へと向かう階段があるのでそこを降りれば川沿いの遊歩道歩きとなる。木々の間からの木漏れ日と、水の音が5月と言えども暑いこの日の歩みを爽やかに変えてくれるのもうれしいかぎりだ。遊歩道を1kmほども歩くと右手に大楠山へと向かう登りが現れるので、ここからは一気に山頂を目指して登り進めるとしよう。山道は整備されており登りやすいが、それでも延々と続く登り道は、まだまだリハビリ中の身にはかなり応えるので、途中途中で適度の休みをとってのトレイルで調子を取り戻そう。途中、何度かの上り下りを経ると左手にコンクリートの展望台が漸く現れてきた。こちらが大楠山山頂かと思いきや、実はこちらは国交省の大楠山レーダー測量所とのこと。とは言うものの、折角なので展望台の上まで登ってみたが、遠く油壷や東京まで見渡せる絶景が広がり、素晴らしい眺めを堪能できた。実は後でお話するがここに上って眺めを楽しんだのが結果的には大正解だった。





さて、展望台の上で少し先にレストハウスを見かけたので、こちらが本来の大楠山山頂らしく、5分程歩いてそちらを目指すことにしよう。こちらも最後に木の階段が続く道を上がり大楠山山頂広場へとたどり着くことができる。先ほど見かけたレストハウスは残念ながら休業中とのことで、広場の木製のベンチで、とんびが飛んでくるのを警戒しながらも、晴天の中、休憩がてらの昼食とした。また、休憩所上の展望塔も残念ながら入場禁止になっており、頂上からの眺望は眺めることができなかった。なので、先ほどの測量所からの眺めを満喫しておいて大正解だったということだ。頂上周辺の景色も満喫したところで、いよいよ下りのルートへと向かうことにしよう。先ほどの登り階段を逆に降りて、メインルートへと戻りトレッキングコースへと戻るのだが、ここで一点注意が必要だ。途中NTTの無線中継所があるのだが、この道をメインルート通りに行くと花の広場を通って佐島の海岸方面に戻ってしまうので、中継所の手前で左手に入る小道を進み、ゴルフ場脇を進んでいくようにしてほしい。私も気付かづにしばらく花の広場方面へと向かってしまった。



ゴルフ場脇の道を角まで進むとルートが二手に分かれる。直進は本来のメインのコースだが、私は今回横須賀しょうぶ園から横浜横須賀道路脇を抜けて衣笠城址を目指すことにしたので、左手のコースを選択した。自分の体力やその日の気分でどちらを選んでも良いと思うが、しょうぶ園コースは横浜横須賀道路を潜ってからが、ちょっと道が分かりづらくなるので、地図を頼りに進むことになるだろう。高速道脇はPAエリアの裏手や山の中を抜けていくが、ところどころに衣笠城址の標識もあるので、それを目印に歩を進めればよいだろう。山道を抜けると民家が現れて集落に入ると、すぐ左手に衣笠城址が現れる。既に城はないので城石跡などが広場になっているので、いくばくかの面影は味わえるかもしれない。
ここから先はJR横須賀線の衣笠駅方面を目指して最後の頑張りだ。街道沿いをJRまで進み線路を越えて今しばらく歩くと、今日の最終目的地佐野天然温泉「のぼり雲」だ。ここで、今日の疲れを癒し、最後はビールで乾杯。約12km4時間のトレッキングは横須賀の海と山を楽しめる最高の一日だった。




